形成外科・美容外科・美容皮膚科の東京渋谷 たか子クリニック

たか子院長のコラム

はじめに

私が日々思っていること、伝えたいことを、私らしく、私の言葉で伝えたいと思い、コラムのページを設けました。
医療に関すること、美容に関すること、それ以外の日々の思いを書いてまいります。
コラムの内容は、よく、患者さんの治療中にお話している内容でもあります。

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No.024

2010/11

悲しい

いつも行くお店が有りました。とても美味しくて、人数に合わせて品数を調整してくれるお店でした。ところが、ある時から「???」と言う事が何度かあり、何となくそのお店から足が遠のきました。
又、別のお店は経営者が変わり、当初は以前とほぼ同じ味で同じ料金、唯、ちょっと量が減った位の変化でした。しかし、ある日突然、量は激減、見た目は似てはいるけれど、味は同じものとは思えないと言う変化。それぞれの野菜を同じ大きさのさいの目切りにして作られていたサラダは、形も大きさもバラバラになり、味付けも??になってしましました。大好きなお店を二つ失った気持ちです。

不景気の時代だから、少しでも収入を増やそうとしているのかもしれませんが、今の時代だからこそ、目先の収入よりも長い目で見て顧客を大切にする事が優先されるのではないかな、と思います。

ある別のお店は、お店を切り盛りしている女性が私や私の友達其々の好みを熟知してくれて、適切なお勧めをしてくれます。別のお店は、「これ今度出そうと思うのですが」と新作をそっと出してくれます。キタナシュランの三つ星を取ったお店は、マスターは何時も直球勝負。奇麗事は言わないけれど、気持ち良く食べて、飲ませてくれます。これらのお店の共通点は、心地よい距離感かもしれません。

私生活の上ではとも角、仕事をする上で、自分を優先する事はプロではないと思います。自分が大切なのは誰もが同じです。でも、仕事だからこそ、自分の都合より相手の都合を考えて自分を律する必要が有ると思います。

現在、自己血を使った色々な治療方法が有ります。あるものはそれを注射する事で線維芽細胞を刺激すると言うものです。しかし、症例により結果が大きく異なるので、業者に聞いた所、「その方の血液の状態により結果が異なります」と言う返事。又別の治療法は自分の血液でヒアルロン酸やコラーゲンのようなフィラーを作成すると言うものです。ヒアルロン酸が一本1cc程であるとすると、これは10ccとか20cc作れるそうですが、継続時間はヒアルロン酸よりも短い。 何だかなぁ~~~、私が患者さんだったら納得がいかないなぁ~~~と思い、なかなか興味が湧きません。

自分自身が納得をした治療方法で、患者さんにとって最適な治療方法、治療時期を一緒に考えて、治療をしてゆく事が、私に求められていると私は信じています。

私の机の横には松下幸之助の日めくりカレンダーが飾られています。ある時にMBAを持っている友人と喧嘩をした時に、彼にプレゼントをして、私自身の机にも飾りました。MBAを持って学問としてビジネスを考えても、人間を相手の仕事には普遍な物が有ります。

心が折れそうな時、松下幸之助氏が残した言葉や山本一力や池波正太郎、山本周五郎の江戸時代を描いた小説を読む事で、心を立て直しています。難しいけれど、少しでも矜持を持った生き方をしてゆきたいと、思っています。

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