形成外科・美容外科・美容皮膚科の東京渋谷 たか子クリニック

たか子院長のコラム

はじめに

私が日々思っていること、伝えたいことを、私らしく、私の言葉で伝えたいと思い、コラムのページを設けました。
医療に関すること、美容に関すること、それ以外の日々の思いを書いてまいります。
コラムの内容は、よく、患者さんの治療中にお話している内容でもあります。

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No.016

2007.10.22

「新しい治療」

3年前「フラクセル」という治療が発売されるという話を聞いた時、海外で見た「すごく短くて細い針がたくさんついたローラーで、顔の皮膚に穴を開ける治療の、レーザー・バージョンか」と思いました。
当時、クリニックではお顔のリフト・アップ目的に「タイタン」を始めたばかりの頃でしたので、「タイタン」と比べて「フラクセル」はどうなのか?と思っていました。
たまたま、香港のヘンリー・チャン先生のところにアジアで最初の一台目が入ると聞きつけ、1泊2日の香港旅行に出かけました。
その治療を目の当たりに見た結果、麻酔クリームを使っての治療ながら、患者さんが身を捩っている姿を見て、直感的に「これは嫌だな」と思いました。
「別に、そこまでしなくても『タイタン』で充分リフト・アップできるのに」というのが感想でした。
その後、この「フラクセル」は日本以外でかなり流行しました。そして、その流れを受けて、2007年。各レーザー会社は、それぞれ「剥がす機械」を発売し始めました。
「タイタン」を作ったキュテラ社も、今まで使われていなかったYSGGという新しいレーザーを使って、剥がす治療器「パール」を発表しました。
私はキュテラ社の人に肩入れする心算もありませんが、キュテラという会社の姿勢が好きですし、キュテラを通じて知り合ったアメリカの先生たちが好きです。
2月に参加した学会の会場で「パール」を始めとし、各社から発表された剥がすレーザーをいくつも見ましたが、私は「パール」のコンセプトが一番納得できました。
そして、5月に行なわれたキュテラ社のユーザーズ・ミーティングの際、実際の治療を見た上で、既に試用している先生方から話を聞きました。
こうした経緯から「日常生活に支障のない治療」が主流となっている現在だけど、却ってもう少し積極的な治療を求める方向になりつつあるという時代の流れを汲む形で「パール」の購入を決心し、2007年8月7日にたか子クリニックに導入しました。
10月1日の治療開始までに、モニターとして100名の治療を目指してきましたが、9月30日現在、治療人数79名、治療延べ回数では101例を行いました。
この治療法で、当初私が治療効果を期待していたのは「にきび痕」でしたが、その効果はもちろんのこと、それ以上に驚いたのは毛穴の縮小とリフト・アップでした。
ブルー・ピール経験者の私としては、ブルー・ピールよりも薄いけれど、思い立った日に出来るという事、剥がれてから日を追う毎により良くなってゆく事などが利点として挙げられます。
そして、私が思っていたより、患者さんが好きな治療でした。
剥がれてゆく過程を楽しむ患者さんが多く、かさぶたのついた肌を平気でさらして歩く方もいらっしゃいます。「剥がれてゆく間、人の目から隠れなくては…」と思う方には、あまりお勧めの治療ではないのかもしれません。
クリニックへの本格導入に向けて、怒涛のモニターテストを行ってきた8週間、私は毎日が新しい発見との出会いでした。そして、たか子クリニックにではようやく「パール」を治療として開始する準備が整いました。
今は、技術面でも習得できたと自負しています。パールの治療が開始されて落ち着いたら、今度はノンニードル・メソセラピーのモニターを始めます。
久保田たか子のコラム No.016「新しい治療」
2007.10.22

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